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第一次世界大戦を映画で学ぶ!歴史の流れがわかるおすすめ名作6選

第一次世界大戦を映画で学ぶ!歴史の流れがわかるおすすめ名作6選

「第一次世界大戦」

歴史の教科書で必ず目にする、世界を大きく変えた出来事ですよね。

「サラエボ事件」、「塹壕戦」といったキーワードは知っていても、実際に何が起こったのか、人々の暮らしにどんな影響があったのか、いまいちピンとこない…

という方も多いのではないでしょうか?

「歴史に興味はあるけど、分厚い本を読むのはちょっと大変…」
「どうせなら、楽しみながら教養を深めたい!」

そんなあなたにこそ、映画で第一次世界大戦に触れてみることをおすすめします。

物語の世界に没頭しながら、当時の空気感や人々の思いをリアルに感じることができるのが、映像作品の大きな魅力です。

この記事では、第一次世界大戦をテーマにした数々の名作の中から、歴史好きはもちろん、これから学びたいという方にも自信をもっておすすめできる映画6作品を厳選してご紹介します。

この記事を読めば、

  • どの作品が面白いのか、その理由がわかる
  • 作品の背景にある大戦の流れや歴史的ポイントがざっくり掴める
  • 自分が見たいテーマにぴったりの作品が見つかる

ようになります。

作品のあらすじだけでなく、歴史的な背景や国内外のレビューサイトでの評価もあわせて解説するので、この記事を読めば、あなたにぴったりの一本が必ず見つかるはず。

さあ、映画を通じて、世界史の大きな転換点となったドラマチックな時代へ旅に出てみませんか?


目次

第一次世界大戦を描いたおすすめ映画

ヨーロッパの戦場を走る鉄道
スクロールできます
タイトル公開年監督時間数(分)
アラビアのロレンス1988デヴィッド・リーン227
彼らは生きていた2018ピーター・ジャクソン99
1917 命をかけた伝令2020サム・メンデス110
西部戦線異状なし2022エドワード・ベルガー147
戦火の馬2011スティーヴン・スピルバーグ146
キングスマン:ファースト・エージェント2020マシュー・ヴォーン131

アラビアのロレンス

タイトルアラビアのロレンス
原題Lawrence of Arabia
公開年1988年
制作国イギリス
時間227分
監督デヴィッド・リーン
出演ピーター・オトゥール、アレック・ギネス、オマー・シャリフ、アンソニー・クイン、ジャック・ホーキンス、アーサー・ケネディ、クロード・レインズ
動画配信サービスU-NEXT
レビューサイト
評価
総合評価87.40
国内
レビュー
サイト
国内総合評価4.20
Filmarks4.1
Yahoo!映画4.2
映画.com4.3
海外
レビュー
サイト
海外総合評価90.80
IMDb8.3
Metacritic
METASCORE
100
Metacritic
USER SCORE
8.5
RottenTomatoes
TOMATOMETER
93
RottenTomatoes
Audience Score
93

第一次世界大戦下の中東を舞台に、イギリス陸軍将校T・E・ロレンスの半生を描いた歴史スペクタクル大作です。

オスマン帝国からの独立を目指すアラブ民族の反乱(アラブ反乱)を指揮した、実在の人物の物語です。

本作の魅力は、なんといっても息をのむほど美しい砂漠の映像美。

延々と続く広大な砂漠をラクダで駆けるシーンは、映画史に残る名場面として知られています。

ヨーロッパの西部戦線とは異なる、もう一つの戦いであった中東戦線の様子や、アラブ民族の独立にかけた情熱、そして大国の思惑に翻弄されるロレンスの苦悩を知ることができます。

あらすじ

第一次世界大戦中の1916年、イギリス陸軍の情報将校T・E・ロレンスは、オスマン帝国に対し反乱を計画するアラブ人の指導者ファイサル王子と接触するため、アラビアの砂漠へ派遣される。

アラブ文化に精通し、その民を深く愛するようになったロレンスは、ゲリラ戦を指揮して部族をまとめ上げ、次々と奇跡的な勝利を収めていく。

しかし、英雄としてアラブ人から絶大な信頼を得る一方で、彼はイギリスとアラブの板挟みとなり、次第に自身のアイデンティティを見失っていく。


彼らは生きていた

タイトル彼らは生きていた
原題They Shall Not Grow Old
公開年2018年
制作国イギリス、ニュージーランド
時間99分
監督ピーター・ジャクソン
出演
動画配信サービスU-NEXT
レビューサイト
評価
総合評価84.90
国内
レビュー
サイト
国内総合評価4.00
Filmarks4.0
Yahoo!映画3.9
映画.com4.1
海外
レビュー
サイト
海外総合評価89.80
IMDb8.2
Metacritic
METASCORE
91
Metacritic
USER SCORE
8.6
RottenTomatoes
TOMATOMETER
99
RottenTomatoes
Audience Score
91

ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで知られるピーター・ジャクソン監督が手掛けた画期的なドキュメンタリー映画です。

イギリスの帝国戦争博物館に保管されていた第一次世界大戦当時の記録映像を、最新のデジタル技術で着彩・修復。

さらに、退役軍人たちの実際のインタビュー音声を組み合わせることで、100年以上前のモノクロ映像に命を吹き込みました。

おすすめのポイントは、なんと言ってもその圧倒的なリアリティ

まるで兵士たちがすぐそこにいるかのような生々しい映像と音声は、観る者を西部戦線の塹壕へと引き込みます。

戦闘シーンだけでなく、訓練や休息、食事といった兵士たちの日常も描かれており、歴史の教科書では知ることのできない「生身の人間」としての彼らの姿に触れることができます。

あらすじ

これは、100年以上前に生きた若者たちの、本物の記録。

第一次世界大戦の終戦100周年を記念して製作された本作は、残された膨大な記録映像と、実際に戦場で戦った兵士たちの肉声を元に再構築されている。

国のためにと志願した、あどけなさの残る若者たち。

彼らが塹壕で過ごした過酷な日常、仲間との束の間の談笑、そして突撃の瞬間の恐怖。

モノクロだった歴史の一片が色鮮やかに蘇り、名もなき兵士たちがすぐそばで語りかけてくるかのような、かつてない戦争体験がここにある。


1917 命をかけた伝令

タイトル1917 命をかけた伝令
原題1917
公開年2020年
制作国アメリカ、イギリス
時間110分
監督サム・メンデス
出演ジョージ・マッケイ、ディーン・チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、アンドリュー・スコット、クレア・デュバーク、リチャード・マッデン、コリン・ファース
動画配信サービスU-NEXT
レビューサイト
評価
総合評価81.57
国内
レビュー
サイト
国内総合評価3.97
Filmarks4.0
Yahoo!映画4.0
映画.com3.9
海外
レビュー
サイト
海外総合評価83.80
IMDb8.2
Metacritic
METASCORE
78
Metacritic
USER SCORE
8.3
RottenTomatoes
TOMATOMETER
88
RottenTomatoes
Audience Score
88

第一次世界大.大戦が最も激化した1917年のフランス、西部戦線が舞台。

若きイギリス兵スコフィールドとブレイクに下された、ドイツ軍の罠に陥った味方部隊へ作戦中止命令を届けるという任務を描いています。

最大の見どころは、全編をワンカットに見せる驚異的な撮影技術です。

これにより、観客はまるで兵士と共に危険な無人地帯や塹壕を駆け抜けているかのような、圧倒的な臨場感と没入感を体験できます。

サム・メンデス監督自身の祖父の体験談が基になっており、一人の兵士の視点から戦争の過酷さを追体験できる作品です。

あらすじ

1917年4月、第一次世界大戦下のフランス。

イギリス軍の若き兵士スコフィールドとブレイクは、ある重要な任務を与えられる。

それは、前線で孤立し、ドイツ軍の罠にはまろうとしている味方部隊に、翌朝の攻撃中止命令を届けることだった。

通信網が遮断された中、任務成功の鍵は、2人が広大な敵陣を突破し、直接命令を届けることのみ。

残された時間はわずか。

もし失敗すれば、ブレイクの兄を含む1600人の味方の命が失われてしまう。

2人は、刻一刻と迫るタイムリミットの中、命をかけた危険な伝令へと出発する。

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西部戦線異状なし

タイトル西部戦線異状なし
原題Im Westen nichts Neues/All Quiet on the Western Front
公開年2022年
制作国ドイツ、アメリカ
時間147分
監督エドワード・ベルガー
出演フェリックス・カマラー、アルブレヒト・シュッフ、アーロン・ヒルマー、モーリッツ・クラウス、エディン・ハサノビッチ、ダニエル・ブリュール、セバスティアン・フールク
動画配信サービスNetflix
レビューサイト
評価
総合評価79.73
国内
レビュー
サイト
国内総合評価3.83
Filmarks3.9
Yahoo!映画3.8
映画.com3.8
海外
レビュー
サイト
海外総合評価82.80
IMDb7.8
Metacritic
METASCORE
76
Metacritic
USER SCORE
8.0
RottenTomatoes
TOMATOMETER
90
RottenTomatoes
Audience Score
90

第一次世界大戦下のヨーロッパ、西部戦線を舞台に、ドイツ兵の視点から戦争の現実を容赦なく描いた作品です。

エーリヒ・マリア・レマルクの同名小説を原作とし、2022年にNetflixで映像化されました。

英雄になることを夢見て友人たちと志願した17歳の青年パウルが、凄惨な現実を目の当たりにし、絶望と恐怖に飲み込まれていく様を克明に映し出します。

泥と血にまみれた塹壕、鳴り響く砲撃音、そして目の前で失われていく命。

本作は、愛国心や高揚感が、いかにして最前線の過酷な現実によって打ち砕かれるかを、敵国であるドイツ側の視点から痛烈に訴えかけます。

あらすじ

1917年、第一次世界大戦下のドイツ。

17歳のパウルは、愛国心を煽る教師の言葉に感化され、友人たちと共に軍隊に志願する。

パリへの楽な進軍を夢見て意気揚々と西部戦線へ向かうが、彼らを待っていたのは、想像を絶する過酷な現実だった。砲弾が飛び交い、毒ガスが充満する塹壕の中、昨日までの仲間が次々と命を落としていく。

英雄になるという甘い幻想は瞬く間に打ち砕かれ、パウルは生き残ることだけを考えるようになる。

戦争が終結に向かう中、彼は人間性を失いながらも、ただ絶望的な戦いを続けるのだった。

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戦火の馬

タイトル戦火の馬
原題War Horse
公開年2011年
制作国アメリカ
時間146分
監督スティーヴン・スピルバーグ
出演ジェレミー・アーヴァイン、エミリー・ワトソン、デヴィッド・シューリス、ピーター・マラン、ニエル・アレストリュプ、トム・ヒドルストン、パトリック・ケネディ
動画配信サービス
レビューサイト
評価
総合評価74.00
国内
レビュー
サイト
国内総合評価3.80
Filmarks3.9
Yahoo!映画3.8
映画.com3.7
海外
レビュー
サイト
海外総合評価72.00
IMDb7.2
Metacritic
METASCORE
72
Metacritic
USER SCORE
6.8
RottenTomatoes
TOMATOMETER
74
RottenTomatoes
Audience Score
74

スティーヴン・スピルバーグ監督が、第一次世界大戦を背景に少年と一頭の馬の絆を描いた感動巨編です。

イギリスの農村で育った少年アルバートと、彼が育てた馬のジョーイが戦争によって引き裂かれ、過酷な運命に翻弄されながらも再会を願う姿を描いています。

本作は、ジョーイという馬の視点を通して、イギリス軍、ドイツ軍、そしてフランスの市民といった様々な立場の人々と出会い、彼らが戦争にどう向き合ったかを映し出します。

人間だけでなく、兵器として利用された動物たちの悲劇や、敵味方を超えた人間ドラマが、見る者の胸を打ちます。

あらすじ

第一次世界大戦前夜のイギリス。

貧しい農家の少年アルバートは、自ら育てた美しい馬ジョーイと固い絆で結ばれていた。

しかし、戦争が始まると、ジョーイは軍馬としてフランスの最前線に送られてしまう。

アルバートもまた、ジョーイとの再会を信じて、年齢を偽り志願兵として戦地へ向かう。

一方、ジョーイは戦場で様々な人々と出会いと別れを繰り返しながら、奇跡的に生き延びていく。

敵味方の区別なく、人々の希望となったジョーイと、彼を探し続けるアルバートの運命が、過酷な戦場で再び交錯する日は来るのだろうか。


キングスマン:ファースト・エージェント

タイトルキングスマン:ファースト・エージェント
原題Kingsman: The Great Game
公開年2020年
制作国アメリカ、イギリス
時間131分
監督マシュー・ヴォーン
出演レイフ・ファインズ、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス、ハリス・ディキンソン、ジャイモン・フンスー、ヴァレリー・パフナー、マシュー・グード
動画配信サービスDesney+/TELASA
レビューサイト
評価
総合評価66.43
国内
レビュー
サイト
国内総合評価3.83
Filmarks3.8
Yahoo!映画3.9
映画.com3.8
海外
レビュー
サイト
海外総合評価56.20
IMDb6.3
Metacritic
METASCORE
44
Metacritic
USER SCORE
5.3
RottenTomatoes
TOMATOMETER
41
RottenTomatoes
Audience Score
80

人気スパイアクションシリーズ「キングスマン」の始まりを描く前日譚。

第一次世界大戦勃発の危機が迫る20世紀初頭のヨーロッパを舞台に、世界を裏で操り戦争を引き起こそうとする謎の組織に、英国貴族のオックスフォード公とその息子コンラッドが立ち向かいます。

本作は、史実とフィクションを巧みに織り交ぜているのが大きな魅力です。

サラエボ事件や、ロシアの怪僧ラスプーチン、イギリス・ドイツ・ロシアの三国関係など、実在の事件や人物が登場し、「もしもその裏にスパイ組織が関わっていたら…」という大胆な設定で物語が展開します。

シリーズならではのスタイリッシュで過激なアクションはそのままに、スパイ組織「キングスマン」がいかにして生まれたのか、その誕生秘話が明かされます。

あらすじ

1914年、世界は戦争の足音に包まれつつあった。

その裏には、世界大戦を勃発させ、世界を混乱に陥れようと目論む謎の組織「闇の狂団」の存在があった。

平和を愛する英国貴族のオックスフォード公は、息子のコンラッドらと共に、この巨大な陰謀を阻止するため立ち上がる。

彼らは国家に属さない独立諜報機関を結成し、独自のネットワークと戦闘術を駆使して「闇の狂団」に立ち向かう。

果たして彼らは、歴史の裏側で繰り広げられる戦いを制し、世界を救うことができるのか。

最強のスパイ組織「キングスマン」の、誰も知らない最初のミッションが今、始まる。

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そもそも第一次世界大戦って?ざっくり流れをチェック

戦場へ向かう若者たち

映画を観る前に、第一次世界大戦の大きな流れを簡単におさらいしておきましょう。

歴史のポイントを知っておくと、物語への理解がぐっと深まります。

スクロールできます
年月日できごと場所内容・説明
1914年6月28日サラエボ事件オーストリア=ハンガリーオーストリア皇太子がセルビア人青年に暗殺される
1914年7月28日オーストリア=ハンガリーがセルビアに宣戦布告オーストリア=ハンガリー、セルビア第一次世界大戦の勃発
1914年8月ドイツ、フランス、ロシア、イギリスが参戦ドイツ、フランス、ロシア、イギリス同盟国と協商国が連鎖的に参戦し、世界規模の戦争となる
1914年8月23日日本がドイツに宣戦布告中国日本が日英同盟を根拠に参戦し、中国青島などに出兵
1914年9月5日-12日第一次マルヌ会戦フランスベルギーを突破したドイツ軍をフランス軍が食い止める
1915年5月7日ルシタニア号事件ドイツ、イギリスドイツ潜水艦がイギリス民間船を撃沈。アメリカ世論に影響
1916年9月-11月ソンムの戦いフランス第一次世界大戦で最大の戦い。双方多数の損害を出したがどちらも成果は乏しい
1917年2月アルベリッヒ作戦フランスドイツ軍が戦略的に撤退し、連合国を囲い込もうとした
1917年4月アメリカが協商国側として参戦アメリカ、協商国(イギリス・フランスなど)アメリカの参戦により協商国側が有利に。人的・物的支援
1917年11月ロシア革命でロシアが戦線離脱ロシアロシア革命によりロシアが協商国から離脱し、国内改革へ
1918年11月11日ドイツが降伏し第一次世界大戦終結ドイツ、協商国(イギリス・フランス・アメリカ、日本など)ドイツが降伏し、戦争が終結。
1919年6月ヴェルサイユ条約ドイツ、協商国ドイツに厳しい賠償、領土縮小が課せられ、後の第二次世界大戦の遠因となる

サラエボ事件をきっかけに全ヨーロッパが戦争に突入

第一次世界大戦は、1914年6月28日に起きた「サラエボ事件」が直接の引き金となって始まりました。

なぜなら、この事件でオーストリア=ハンガリー帝国の皇太子夫妻が暗殺されたことをきっかけに、ヨーロッパ各国が次々と戦争に巻き込まれていったからです。

事件の犯人がセルビア人の青年だったことから、オーストリアはセルビアに宣戦布告。

これが、後述する複雑な同盟関係を通じて、ヨーロッパ全土、そして世界を巻き込む大戦へと発展する最初のドミノ倒しとなってしまいました。


帝国主義が行きついたヨーロッパ列強の勢力争いが最大の背景

当時のヨーロッパは、主に「三国同盟」「三国協商」という2つの勢力に分かれて対立していました。

その理由は、各国が植民地の獲得競争や国益を巡って緊張関係にあり、有事に備えて軍事同盟を結んでいたためです。

具体的には、ドイツ、オーストリア、イタリアが「三国同盟」を、それに対抗する形でイギリス、フランス、ロシアが「三国協商」を結んでいました。

三国同盟
三国協商
  • ドイツ
  • オーストリア
  • イタリア
  • イギリス
  • フランス
  • ロシア

サラエボ事件後、この同盟関係が連鎖的に作用し、オーストリアを支持するドイツ、セルビアを支持するロシア、そしてロシアの同盟国フランスと、瞬く間に大国が参戦する世界大戦へと拡大していきました。


総力戦によって戦争が長引き、さらに悲惨に

第一次世界大戦は、国の全てを戦争に動員する「総力戦」となり、特に西部戦線では泥沼の「塹壕戦」が繰り広げられました。

これは、機関銃などの強力な防御兵器の登場により、従来の突撃戦法が通用しなくなった結果、敵の攻撃から身を守るために塹壕を掘り、そこから動けない膠着状態が長く続いたためです。

この状況を打破するため、毒ガス、戦車、飛行機といった新兵器が次々と投入され、戦争はより悲惨なものになりました。

また、戦場だけでなく、国内の工場で女性が兵器生産を担うなど、国民全体が戦争に協力する体制がとられたのも、この戦争の大きな特徴です。


戦火はヨーロッパを飛び越えて世界各地へ

第一次世界大戦の戦場はヨーロッパだけでなく、アジアや中東にも拡大しました。

なぜなら、ヨーロッパの列強が世界中に植民地を持っていたため、その植民地も戦争に巻き込まれたからです。

例えばアジアでは、日英同盟を結んでいた日本がドイツに宣戦布告し、中国にあるドイツの拠点を占領しました。

中東では、オスマン帝国がドイツ側に立って参戦したため、イギリスがアラブ人の独立運動を支援してオスマン帝国と戦わせるなど、ヨーロッパとは異なる戦いが繰り広げられました。

やがて第一次世界大戦の後半では、三国協商側に味方する形で、アメリカも参戦することになります。

まさに世界大戦というにふさわしく、戦火は世界中に広がっていったのです。


戦争は終結したが、次の大戦へのしこりを残すことに

1918年11月、ドイツの降伏によって4年以上にわたる大戦は終結し、戦後の世界秩序はヴェルサイユ条約によって大きく変わりました。

その背景には、長期化した総力戦により各国の力は限界に達していましたが、1917年のアメリカ参戦が決定打となり、協商国側が優勢となって戦争が終結に向かったという経緯があります。

戦後、パリ講和会議で結ばれたヴェルサイユ条約では、ドイツに巨額の賠償金や領土の割譲が課せられました。

この過酷な内容は、後の第二次世界大戦の遠因になったとも言われています。

また、史上初の国際平和機構である国際連盟が設立されるなど、新たな国際秩序が模索されるきっかけにもなりました。


教養も深まる!作品から学べる第一次世界大戦のポイント

戦略を練るヨーロッパの王族たち

映画で描かれる物語の背景には、どんな歴史的なポイントがあるのでしょうか?

知っておくと作品をより深く楽しめるだけでなく、明日誰かに話したくなる教養が身につきます。

国民国家とナショナリズムの台頭によって国民の対抗意識がブースト

第一次世界大戦は、国民が自国のために戦うという「ナショナリズム」が頂点に達した戦争でした。

なぜなら、19世紀以降のヨーロッパでは「我々は〇〇国民である」という意識が人々の間に強く根付き、自国の名誉や利益を最優先する考え方が主流になっていたからです。

この強い愛国心は、他国への対抗意識や敵対心を煽る結果となり、各国が戦争へと突き進む大きな原動力となりました。

西部戦線異状なし』で描かれているように、開戦当初、多くの若者たちは愛国的な熱狂の中で、英雄になることを夢見て自ら戦場へと向かったのです。

サラエボ事件もスラブ系民族の独立を願う行為の一環であり、その結果が戦争の導火線となりました。

自国のため、自民族のため、そういった想いが戦争を後戻りできない大規模なものに変えていったのです。


テクノロジーの進化が戦争をより大きくより悲惨なものにした

産業革命以降のテクノロジーの進化が、この戦争をかつてないほど大規模で悲惨なものに変えました。

その理由は、新しい技術が兵士や物資の大量輸送、兵器の破壊力、そして戦闘が及ぶ範囲を飛躍的に拡大させたからです。

例えば、ヨーロッパ中に張り巡らされた鉄道網は、何百万人もの兵士を迅速に前線へ送り込むことを可能にしました。

食料や兵器、設備など大規模な補給が行えるようになり、戦場も大規模化していきます。

海上での戦いでも同じです。

それまでは帆船が主流だったのに対し、火薬や砲弾の発達に伴い、装甲艦が誕生します。

それによって艦隊が生まれ、海軍も大規模化していくのです。

しかし、その一方で技術には限界もありました。

1917 命をかけた伝令』で描かれているように、最前線では無線通信が断絶することも多く、重要な命令を兵士が直接届けなければならない状況でした。

大量生産によって生み出された最新兵器で戦いながらも、情報伝達は原始的な手段に頼らざるを得ない状況も、この戦争の現実だったのです。


マス・メディアが与えた影響

新聞をはじめとするマス・メディアが、国民の世論を戦争へと誘導し、戦意の維持に大きな役割を果たしました。

なぜなら、当時最も影響力のあった情報源である新聞が、国民の愛国心を刺激し、敵国への憎しみを増幅させるようなプロパガンダ(政治的宣伝)を積極的に行ったためです。

各国の政府はメディアを巧みに利用し、自国の正義や輝かしい戦果を連日報道させました。

これによって国民は最前線の悲惨な実態を正確に知ることが難しく、戦争を支持し続けます。

彼らは生きていた』で映し出される兵士たちのありのままの姿は、こうしたプロパガンダとはかけ離れた戦争の真実を私たちに突きつけます。

また「ポスター芸術」と呼ばれる宣伝ポスターが普及し、兵士募集や戦費調達に大きく寄与しました。

このように生まれたばかりのマス・メディアがそれぞれの国を世界大戦に推し進めた面も少なからずあるのです。


各国の王族はいとこ同士!?

驚くべきことに、大戦で敵対したイギリス、ドイツ、ロシアの3カ国の君主は、互いに血縁関係にありました。

これは、19世紀のヨーロッパ王室間で政略結婚が繰り返された結果、各国の王族が複雑な親戚関係で結ばれていたためです。

具体的には、イギリスのジョージ5世ドイツのヴィルヘルム2世、そしてロシアのニコライ2世は、イギリスのヴィクトリア女王を祖母に持つ「いとこ同士」だったのです。

キングスマン:ファースト・エージェント』では、この三国間の特殊な関係が物語の背景として効果的に描かれています。

しかし、結果的にこうした血縁関係も、国家と国民を熱狂させたナショナリズムの巨大な波の前では、戦争を止める力にはなりませんでした。


国内外レビューサイトの評価まとめ

列車から降りて戦場へ向かう兵士たち

ここでは、第一次世界大戦を題材にした作品について、国内外のレビューサイトでの評価を比較してご紹介します。

作品選びの参考にどうぞ!

国内外で総合評価が高い作品TOP3

国内外の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ3は次のようになりました。

スクロールできます
順位タイトル国内レビュー
総合評価
海外レビュー
総合評価
国内・海外
レビュー総合
1位アラビアのロレンス4.2090.8087.40
2位彼らは生きていた4.0089.8084.90
3位1917 命をかけた伝令3.9783.8081.57

結論として、ランキング上位の作品は、日本国内、海外の両方のサイトで極めて高い評価を得ています。

その理由は、これらの作品が映画としての芸術性や技術的な革新性に加え、戦争の本質を鋭く描き出している点が、批評家と観客の双方から称賛されているためです。

興味深いのは、長年映画の名作とされてきた『アラビアのロレンス』はもちろん、『彼らは生きていた』や『1917 命をかけた伝令』は2020年代の作品です。

第一次世界大戦を映画のテーマとして選ばれる動きは、近年でも根強いだということが分かります。

その分、今後も新しい名作が生まれてくるかもしれないですね。


国内レビューサイトで評価が高い作品TOP3

日本国内の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ3は次のようになりました。

スクロールできます
順位タイトルFilmarksYahoo!映画映画.com国内レビュー
総合評価
1位アラビアのロレンス4.14.24.34.20
2位彼らは生きていた4.03.94.14.00
3位1917 命をかけた伝令4.04.03.93.97

国内外総合評価と、ランキングは同じですね。

やはり上位の作品は日本、海外問わずに評価が高いことがうかがい知ることができます。

近代の歴史をテーマにしている点でも、国境を問わず評価されているポイントかもしれません。


海外レビューサイトで評価が高い作品TOP3

海外の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ3は次のようになりました。

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順位タイトルIMDbMetacritic
METASCORE
Metacritic
USER Score
RottenTomatoes
TOMATOMETER
RottenTomatoes
Audience Score
海外レビュー
総合評価
1位アラビアのロレンス8.31008.5939390.80
2位彼らは生きていた8.2918.6999189.80
3位1917 命をかけた伝令8.2788.3888883.80

こちらも、国内外総合評価と、トップ3ランキングの顔ぶれは同じですね。

具体的には、世界最大の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」では、いずれの作品も批評家・観客ともに85%を超える高評価を獲得しています。

特に『彼らは生きていた』は批評家スコア99%という驚異的な数字を記録していますね。

また、『アラビアのロレンス』はアカデミー賞作品賞(または国際長編映画賞)に輝くなど、映画史に残る傑作として広く認められています。


自分にピッタリの作品を見つけよう!目的別おすすめ

塹壕で敵陣の様子を観察する兵士たち

ここまで6作品をご紹介してきましたが、「結局どれから観ればいいの?」と迷ってしまうかもしれませんね。

最後に、あなたの興味や目的に合わせたおすすめの作品を整理しました。


第一次世界大戦の全体像を掴みたいあなたへ

まずは第一次世界大戦がどのような戦争だったのか大きな流れを掴みたいなら、この2作品がおすすめです。

アラビアのロレンス』ではアラブ独立運動と帝国主義の駆け引きが学べ、『キングスマン:ファースト・エージェント』では史実をベースにしつつ、戦争を引き起こす陰謀の構図をエンタメ的に知ることができます。

これらの作品は特定の戦闘シーンだけでなく、戦争全体の背景や、ヨーロッパ以外の地域での戦い、大国間の政治的な駆け引きといったマクロな視点で物語を描いているためです。

アラビアのロレンス』は、私たちがイメージしがちなヨーロッパの塹壕戦とは全く異なる「中東戦線」というもう一つの重要な戦場があったことを教えてくれます。

一方、『キングスマン:ファースト・エージェント』は、史実をベースにしたフィクションを通して、サラエボ事件から各国の思惑が絡み合い大戦へと発展していく様子をダイナミックに描いています。

これによって複雑な開戦経緯をエンタメとして楽しみながら理解するのに最適です。

【ポイント】時代状況などの大きな局面に焦点が当たりわかりやすい

より大局の視点でストーリーが描かれているため、戦争の経緯や状況などを理解するのに最適


リアルな戦場を体感したいあなたへ

戦場の空気感や兵士たちが直面した過酷な現実をリアルに感じたいなら、この3作品が間違いありません。

その理由は、これらの作品が英雄的な物語ではなく、最前線で名もなき一兵士が体験したであろう恐怖や絶望、日常を、革新的な映像技術や史実の記録を通して徹底的にリアルに描写しているからです。

1917 命をかけた伝令』は全編ワンカット風の映像で、伝令兵の緊迫した道のりを観客に追体験させます。

西部戦線異状なし』は泥と血にまみれた塹壕戦の凄惨さを容赦なく描き、

彼らは生きていた』は100年前の本物の記録映像と音声で、兵士たちの生々しい姿を現代に蘇らせます。

これらを観れば、教科書の文字だけでは伝わらない戦争の現実を肌で感じることができるでしょう。

【ポイント】当時の戦場の悲惨さがリアルに理解できる

当時戦場に立っていた1人1人の物語を描くことで、戦争の悲惨さがさまざまと伝わってくる


人間ドラマを通じて戦争を理解したいあなたへ

戦争のの中で生きる人々の感情や絆といった人間ドラマに焦点を当てて物語を味わいたい方には、この作品がぴったりです。

これは、本作が戦争そのものの政治的背景や戦闘の勝敗よりも、戦争によって引き裂かれた少年と一頭の馬の絆や、敵味方を超えて生まれる交流といった、普遍的なテーマを中心に描いているためです。

物語の中心である馬のジョーイの視点を通して、イギリス兵、ドイツ兵、フランスの市民など、様々な立場の人々の思いが描かれます。

過酷な状況下でも失われない優しさや希望を描いたストーリーは、歴史的な知識がなくても深く感情移入でき、戦争が普通の人々に何をもたらしたのかを心で理解させてくれるでしょう。

農村から戦場まで馬と人が交錯し、それぞれの人生が戦争によって変えられていく姿は、単なる戦闘の記録ではなく「人間の物語」として戦争を感じることができます。

【ポイント】国同士の争いを超えた感動ストーリー

第一次世界大戦の戦場を舞台にしながらも、立場の違う人たちをつなぐ変わらない人間ドラマを描く


まとめ

塹壕の中で冬の寒さに耐える兵士たち
  • 第一次世界大戦を題材にした映画・ドラマは、戦場の臨場感から人間ドラマまで幅広く、楽しみながら歴史を学ぶ入り口になる
  • サラエボ事件を発端に、列強同士の対立と同盟関係が複雑に絡み合い、世界規模の総力戦へ拡大した過程はまさに「世界を大きく塗り替えた」戦争だった
  • 塹壕戦や新兵器の登場など、近代戦争の特徴を知ることで、当時の兵士たちが直面した過酷さをリアルに想像できる
  • 映画を通じて国民国家やナショナリズム、技術革新やメディアの影響など、教科書では捉えにくい社会背景を身近に感じられる
  • 自分の目的に合わせて作品を選べば、全体像を学ぶ・戦場を体感する・人間の物語を味わうといった多様な視点で戦争を理解できる

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

第一次世界大戦をテーマにした6つの作品、気になるものは見つかりましたか?

「歴史ものは難しそう…」と感じた方もいるかもしれませんが、まずは予告編をチェックしたり、あらすじを読んでピンときたものから手に取ってみるのがおすすめです。

週末の時間に一本観るだけで、その映画はあなたを100年以上前のドラマチックな世界へと連れて行ってくれるはずです。

映画を通じて得られる知識や感動は、単なる娯楽にとどまりません。

ふと海外のニュースに触れたとき、あるいはビジネスシーンでヨーロッパの国の人と話す機会があったとき、

「あの映画で描かれていた歴史が、今のこの状況に繋がっているのかもしれない」

と、物事の背景を立体的に捉えられる瞬間が訪れるでしょう。

歴史という大きな物語の流れの中に、今の私たちがいることを実感できる。

それこそが、楽しみながら教養を身につけることの醍醐味です。

この記事が、あなたの知的好奇心を満たす素敵な一本と出会うきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

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